なにこれ
VuetifyのSnackbarはメッセージを1つしか表示できません。こちらGitHubでもissueになっています。
ただUIとしてはメッセージを複数表示できたほうが便利なので、今回はVuetifyのSnackbarをベースにメッセージを複数表示できるようにカスタムしてみました。 ※Snackbarはアプリ共通で呼び出すことが多いので、今回のサンプル実装でもSnackbarのメッセージはVuexで管理しています。
見た目
1つでもメッセージがあるとSnackbarが表示され、 複数同時に追加可能で、あとから追加することもできます。 メッセージの表示時間は個別で管理できるようにしています。 たとえばINFOメッセージはしばらくたったら自動で削除されますが、 エラーメッセージは×ボタンを押さないかぎり削除されないなどの制御が可能です。
仕様
ざっくり登場人物とその責務を...
ストア
- Snackbarに表示するメッセージ配列を管理します。
- メッセージ配列の要素は、メッセージテキスト以外にも以下のような情報を保持します。
- メッセージテキスト
- メッセージカラー
- error, info, warn, successなど ※VuetifyのSnackbarの仕様に沿ったものです。
- メッセージ表示時間
- 必須ではないです。
- 指定しない場合、×ボタンを押さない限りずーっと表示し続けます。
複数メッセージ表示用コンポーネント
- VuetifyのSnackbarをラップしたコンポーネントです。
- VuetifyのSnackbarのメッセージ領域に、無理やり複数メッセージをねじ込むようなDOM構造&スタイルを実装しています。
- 個々のメッセージの識別と削除、Snackbar自体の表示制御を担います。
- 個々のメッセージ表示は子コンポーネントに任せます。
メッセージ表示用コンポーネント
- 削除タイミングの管理(表示時間の管理、削除ボタン)を担います。
- メッセージの削除自体は親コンポーネントに委譲しています。
実装
最初にストアの実装です。
ストア
import Vue from 'vue';
import Vuex from 'vuex';
// 個々のメッセージ識別するためのid採番用に使う
import uuidv4 from 'uuid/v4';
Vue.use(Vuex);
export default new Vuex.Store({
state: {
messages: [],
},
getters: {
// メッセージが1つもない場合はSnackbarを表示しない
isShow: state => state.messages.legth === 0,
getMessages: state => state.messages,
},
actions: {
/**
* Snackbarにメッセージ(複数指定可)を表示する
*/
ADD_MESSAGES({ commit }, payload) {
commit('addMessages', payload);
},
/**
* 指定したメッセージをSnackbarから削除する
*/
REMOVE_MESSAGE({ state, commit }, payload) {
commit('removeMessage', payload);
},
},
mutations: {
addMessages(state, payload) {
// メッセージをストアに加える際に、個々のメッセージが識別できるようにidを加える
state.messages = [...state.messages, ...payload.messages.map(m => Object.assign(m, { id: uuidv4() }))];
},
removeMessage(state, payload) {
const { id } = payload;
state.messages.forEach((v, index) => {
if (v.id === id) {
state.messages.splice(index, 1);
}
});
},
},
});
次に、複数メッセージの受け皿となるコンポーネントです。 個々のメッセージコンポーネントの生成、削除、Snackbarの表示制御を担います。
複数メッセージ表示用コンポーネント
<template>
<!--
タイムアウトの管理は、大枠ではせずメッセージ毎に行う
全てのメッセージが消えたら大枠を消す
大枠を消す処理はStoreに実装する
-->
<v-snackbar
v-model="isShow"
color="white"
:timeout="0"
top
auto-height
>
<!-- メッセージを縦並びにするためdivタグでラップする -->
<div style="margin: -14px auto; width: 100%;">
<div style="margin: 0 -24px">
<template v-for="(message, index) in getMessages">
<snackbarMessage
:key="message.id"
@remove="removeMessage({ id: message.id })"
:message="message"
/>
<div
style="margin:1px 0;"
v-if="index != lastIndex"
:key="`${message.id}-divider`"
/>
</template>
</div>
</div>
</v-snackbar>
</template>
<script>
import { mapGetters, mapActions } from 'vuex';
// メッセージ表示用コンポーネント
import snackbarMessage from './snackbar-message.vue';
export default {
components: {
snackbarMessage,
},
computed: {
...mapGetters([
'isShow'
'getMessages'
]),
lastIndex() {
return this.messages.length - 1;
},
},
methods: {
...mapActions({
removeMessage: actionType.snackbar.REMOVE_MESSAGE,
}),
},
};
</script>
最後に個々のメッセージ用コンポーネントです。 削除タイミングの管理(表示時間の管理、削除ボタン)を担い、メッセージの削除自体は親に委譲しています。
メッセージ表示用コンポーネント
<template>
<v-card
style="display: flex;padding: 6px 12px;"
:color="message.state.color"
>
<div style="display: flex;align-items: center;">{{ message.text }}</div>
<v-spacer></v-spacer>
<v-btn
icon
depressed
@click="remove()"
>
<v-icon color="rgba(51, 51, 51, 0.3)">cancel</v-icon>
</v-btn>
</v-card>
</template>
<script>
export default {
props: {
message: Object,
},
data() {
return {
activeTimeout: -1,
};
},
mounted() {
// メッセージコンポーネントがマウントされた時点からカウント開始
this.setTimeout();
},
methods: {
setTimeout() {
window.clearTimeout(this.activeTimeout);
const { timeout } = this.message.state;
// タイムアウト時間が設定されている場合は
if (timeout) {
// 指定時間後にremoveを呼び出す
this.activeTimeout = window.setTimeout(() => {
this.remove();
}, timeout);
}
},
// 親コンポーネントにremoveを発火
remove() {
this.$emit('remove');
},
},
};
</script>
まとめ
今回はVuetifyのSnackbarで複数メッセージが表示できるようにする方法をご紹介しました。 現在だと、複数表示できるようにするための拡張ライブラリも出ているようです。 ライブラリを使ってもいいかもしれませんが、UIの細かな部分はシステムに依存すると思うので、カスタムで作る際は是非参考にしてみてください🍅